【ウエディングSTORY】おばあちゃんへのバルーンリリース
昔、
「きれいなウエディングドレスを着たら
一番におばあちゃんに見せるね!」
そんな約束を小さい頃の私はしていた
おばあちゃんが大好きで
よくお家に遊びに行ってた
なにかあるとすぐ話し
楽しいことも悲しいことも
おばあちゃんは黙って話を聴いては
微笑みながら頭を撫でてくれた
高校生の頃
そんなおばあちゃんはそう長生きできず
この世からいなくなってしまった
悲しくて苦しくてどうしようもできなかった
ふと思い出す
幼い私とした約束
これだけでも叶えたいと悩んでいた
大人になった私は
素敵な人と巡り会い結婚をすることに
結婚式を挙げるにあたって
亡くなったおばあちゃんにドレス姿を見せたい
これだけは揺るがない希望だった
挙式が終わると同時に
ゲスト全員にカラフルなバルーンが配られる
昔おばあちゃんと一緒に撮った写真や
当日の綺麗なドレス姿の写真をバルーンにつけ
一斉に空に飛ばす
「おばあちゃん見てるかな?
私、きれいなドレス着れたよ
これからもおばあちゃんのように
素敵な人になれるように頑張るね」
高く上って小さくなっていくバルーンを
おばあちゃんに届くように見つめ続けた