夏の夜の夢
私の初めての結婚式
それはお姉ちゃんの結婚式だった。
普段着ない綺麗なドレスを着て
とてもうきうきしていた
でも式が近づくたびに
会場の中は人が沢山でしかも周りは知らない人ばかり
私はお母さんの隣にべったりくっついて離れることが出来なかった
会場が暗くなって
外にライトが当たった
なんだかきらきら光るものが見えてきて
よーく見てみるとお庭の外には真っ白いドレスを着たお姉ちゃん
だんだん近づいてくると
別人に見えるくらいお姉ちゃんは綺麗だった
みんなに笑顔でお祝いされて
さっきまで怖いと思っていた沢山の人達もお姉ちゃんにとっては大切な人なんだって
幼いながらに思った。
お姉ちゃん幸せ?って聞くと
すっごく幸せだよって
真っ直ぐな答えが返ってきた
私もお姉ちゃんみたいになりたいって思ったのはこの時からかな。
そんな事を思い返して
目を開けてみると鏡越しにはドレスを着ている私
別人に見えるくらい自分自身には見えなかった
ドアを開けると大好きでずっと一緒に居たいと心から思った彼
彼と一緒に楽しい音楽の鳴る方へ行ってみると
大切な家族や友人たち
今心からわかったよ、お姉ちゃん
私もすごく幸せ