ウエディングドレス

ウエディングドレス

 

「もしかしたら、結婚式をキャンセルすることになるかもしれません。」ある日、こんなお電話を頂きました。泣きそうになりながらお電話をくださったのはご新郎様。話をうかがうと、新婦様が結婚式をあげたくなくなった・・・とのこと。

お二人が結婚式のお申し込みをしてくださったのは一年ほど前。お二人とも結婚式をとても楽しみにされていて、たくさん夢をお持ちのお二人でした。このお打ち合わせが始まるまでの半年間に、お二人には可愛いお子様がお生まれになり、パパとママになられていました。お子様が誕生し、すっかりママになられた新婦様は、憧れだった結婚式への関心がなくなり、お忙しい育児のなかで、結婚式の準備をしていくのが苦痛になられている、そういうお話でした。ただ、一人娘の結婚式を楽しみにされている新婦様の親御様のためにも、結婚式をあげたいと思っている・・・。そして、今は忙しさで結婚式をやめたいと思っている新婦様だけど、一生に一回のことだし、後から「やっぱりやりたかった」と、後悔してほしくないから・・・と、いう新郎様のお話でした。

あんなに結婚式に憧れていた新婦様だったのに・・・驚きましたが、私はこんなお話をしました。「ご新婦様に結婚式をプレゼントしませんか?進行や音楽、お料理は、すべてお任せください。ゲスト様のお名前とアレルギーなどの情報だけ、私にください。」こうして、お打ち合わせ0回で、電話でご予算とゲスト様のことだけうかがって、当日まで進めていくことになりました。

ただ、どうしてもドレスだけは、一度選んでいただきたく、結婚式まで一ヶ月をきった日に、ご試着へ行って頂くことになりました。

 

グランマニエのヘアメイク|ウエディングドレスの試着

 

そして、そのご試着のあとに、すぐ電話がなりました。「嫁が・・・ドレスを着て…泣いたんです。良かった・・・俺も涙が止まりませんでした。無理にでも試着にきて良かったです。ありがとうございます」

良かった・・・・。これで当日も大丈夫だ。

この試着を境に、新婦様からメールが来るようになりました。「この曲、使えますか?」「この色の花が好きです」一つ一つのご要望が嬉しくて嬉しくて・・・・。

そして迎えた当日。

車から降りてきた新婦様。目があった瞬間、もう涙目でした。お支度のお部屋にご案内したとき、朝日に輝く白いウエディングドレスを見た新婦様の輝く笑顔。忘れられません・・・。今日は絶対に最幸の日になる、そう確信した瞬間でした。