親父、話しをしよう。

親父、話しをしよう。

 

結婚式当日の朝、
私はお支度を終えた新郎様の様子をうかがいにお部屋を訪ねました。

「昔から大きなイベント事の前日は緊張で寝られなかった」
と、最後のお打合せで不安そうに話していた新郎様。

睡眠不足で体調を崩してないと良いけれど、と恐る恐る扉を開けると
そこにいたのは、意外にもとても晴れやかな顔をした新郎様でした。

「その様子だと、昨日はよく眠れたようですね」
安心してそう話しかけた私に
新郎様はポツ、と昨晩の出来事を教えてくださいました。

「結婚式に向けて最後の準備を整えていたとき、突然親父から晩酌に誘われたんです。
親父は昔からとても寡黙で、あまり多くを語らない人間だったんですが
昨晩は、本当に沢山の話をしました。

結婚するということ、
いずれ父になるということ、
そして、愛する人を一生かけて幸せにすること

お酒を酌み交わしながら、いつものみたいに気難しい顔で
それでも、ひとつひとつ言葉を探すように時間をかけて伝えてくれたんです」

「お父様の言葉で安心出来たから、昨晩はよくお休みになれたんですね」
そう話す私に
「酒で酔っただけですよ」
なんて、照れ隠しの冗談で返す新郎様でしたが、
話しながらだんだん赤くなっていく新郎様の目から涙が引いて良かった、
と私は思いました。
きっと、そんな格別な夜を過ごした後の朝に涙は相応しくないでしょうから。

「不思議なんですが、初めて親父と言葉を交わしたような気がします」
そう結ぶ新郎様の言葉が印象的でした。

「結婚式が始まったら、今度は自分から親父のところへ行こうと思います
親父、もっと話しをしようって」

 

父と新郎|ジャルダンドゥボヌール

 

 

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