母の大きな手
母と手を繋いで歩くのなんて、いつ振りだろう。
大人になった今
こうして母と歩いていると、昔のことを思い出してしまう。
母の大きな手は、どんな時でも、私の小さな手を包んでくれて
だから、外の世界に飛び出していく時も少しも怖くなかった。
今は少し小さくなってしまった母の手だけど
与えてくれる安心感は、あの時と少しも変わらない。
今、私は母の手を離れ、違う世界に旅立っていく。
幼かったあの頃の私より
今の私は色々なことを知って、少しは強くなれたと思う。
でも、今だけは
この手に感じるぬくもりにもう一度甘えてもいいかな、お母さん。